■生態系の影響調査へ 米・研究者招き3年かけ ブラックバスあったら覚悟 琵琶湖の貸船業者(2002/5/17 朝日新聞滋賀版朝刊)
ブラックバスが生態系を本当に乱しているのかを調べるため、琵琶湖でバス釣り客にボートを貸し出す業者の団体が、米国から研究者を招き、3カ年の調査を始める。県は、在来魚が食べられているのは明らかとしてバス駆除を進めており、バス釣り規制の条例化を検討中。業者側は「客観的なデータをそろえて規制策を話し合うべきだ。『影響あり』との結果 が出れば我々も覚悟する」と話している。
調査を計画しているのは、琵琶湖周辺の42のボート貸出業者でつくる「県フィッシングボート協同組合」(寺田京二会長)。カーネル大でブラックバスを専門的に研究しているデイビッド・グリーン教授と、サウスダコタ大のデイビット・ウイリス教授を招く。グリーン教授は17日から数日間の日程で、琵琶湖の地形や調査方法の下調べをする予定。
調査は、水温の上昇でバスの動きが活発になる5〜10月、両大学の大学院生1〜2人が琵琶湖に常駐。バスやブルーギルの個体を採取し、胃の内容物を調べる。2人の教授は随時来日し、調査方法やデータの取りまとめを指導するという。本格的な調査は、今年の夏か来年度の春から始める計画。
滞在費や研究費は同組合が負担する意外に、全国の業界団体などに協力を求める。
県は3月、研究者らでつくる琵琶湖適正利用懇談会の提言を受け、キャッチ・アンド・リリース規制の条例化を検討しているが、釣り愛好家や業者らは食害のデータがはっきりしていないなどの理由で反対している。
3年計画の調査について同組合の樋口佳秀・専務理事は「これまで、バスの賛成派と反対派の議論がかみ合わないのは、科学的データがないからだと考えていた」と話している。
養護派と撲滅派 現状で意見交換 あす守山でシンポ
県フッシングボート協同組合は、ブラックバスについて話し合うシンポジウム「今、琵琶湖の現状を話し合う」を18日午後6時から、守山市水保町のホテル琵琶湖プラザで開く。寺田会長は「バスの養護派と撲滅派が真剣に意見を交わし、すぐにでも取り組める合意点を探したい」と参加を呼びかけている。無料。
シンポで意見を述べるのは5人。県水産課の藤原公一氏が「外来魚への行政の方針について」▽漁師の戸田直弘氏が「漁業者の現状と漁業者から見た釣り人」▽寺田会長が「今後の琵琶湖について」▽霞ヶ浦と北浦の湖面 利用調整委員副会長の村田基氏が「霞ヶ浦と北浦の現状」▽樋上専務理事が「なぜリリース禁止にするのか」のテーマで、それぞれの考え方を表明後、質疑応答の予定。
問い合わせは県フィッシングボート協同組合(077・573・5533)へ。