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■琵琶湖レジャー規制条例化へ大阪で県の公聴会(朝日新聞2002年9月6日朝刊滋賀県版)

要綱案への評価割れる 各地から180人参加 外来魚の再放流(リリース)禁止や水上バイクの走行制限などを盛り込んだ「琵琶湖のレジャー利用適正化条例」の制定を検討している県は5日、大阪市中央区内のホテルで公聴会を開き、漁師や釣り愛好者、環境団体の代表ら15人が意見発表した。県が6月に条例要綱案で示した規制について、各代表らの評価は割れ、意見は対立した。

県が条例要綱案を発表して以降、ブラックバスなどの外来魚の再放流問題を中心に約2万2千件の意見や提言がメール、ファックスなどで県に寄せられた。うち9割が県外だったことから、大阪市での公聴会が企画された。

意見発表では、1人が約10分の持ち時間で、それぞれの考えを発表した。外来魚の再放流禁止を巡っては「生態系を守るため、絶対必要」「ブラックバスだけを悪者にするのか。国や県の失政もあったはず」などと対立し、「議論が不十分で、条例制定は早すぎる」との意見も出された。

会場には、業界団体のメンバーや研究者、環境問題を専攻する学生ら約180人が集まった。

奈良市の京谷祐造さん(62)は、「琵琶湖の生態系や住民の生活環境を守ろうという県の取り組みは評価できるが、発表された意見が条例案にどう反映されるか明らかにされておらず不安だ」と話した。

県自然保護課の川上毅課長は「大阪、東京両会場で寄せられた質問や意見、2万件を越えるメールも十分に参考にし、条例がよりよい方向になるよう検討を続けたい」と話した。

津の専門学校生赤塚望さん(20)は「釣り愛好家の代表が『リリース禁止はバス釣り禁止と同じ』とか『精神的な負荷につながる』と言う理由が分からない」と、釣り愛好家の姿勢に疑問を投げかけた。

県は9月定例県議会に条例案の提出を予定しており、今回の内容については今月中旬までに県のホームページに掲載する予定。


主な意見 外来魚リリース/水上バイク

県漁連青年会の戸田直弘会長 ブラックバスやブルーギルは他の魚を食べて成長する。外来魚増殖を助長するリリースは自然破壊そのものだ。琵琶湖は漁業者のものでもなく、釣り人のものでもない。漁師として目先の生活を優先しているのではなく、固有の生態系を取り戻し、琵琶湖を次世代に残す観点から、県の要項案に賛成している。

琵琶湖バス釣り人協議会の加藤誠司理事 バス釣りにおいて、再放流は大事なプロセス。リリース禁止は、釣り人にとってバス釣り禁止と同義語だ。実際、琵琶湖を訪れる釣り人の多くがリリース禁止になると琵琶湖以外に釣り場を変えると言っている。条例によって、琵琶湖から釣り人が消え、今以上に外来魚が増えてしまうのではないか。

環境団体「緑とやすらぎのある新海浜を守る会」の井上鉄也代表 要綱案は、努力目標が多く、実効性には疑問がある。船舶の従来型2サイクルエンジンの使用禁止の猶予期間は容認できず、水上バイクは湖岸で使用される特性や騒音、悪臭などの問題から全面 禁止すべきだ。水上バイクなどに対して、条例できちんとした対応をとらないと琵琶湖は守れない。

業界団体「PW(パーソナルウォータークラフト)安全協会」の村越義明特命担当 県が昨年実施した水上バイクの排ガスによる水質影響調査では環境基準をはるかに下回る結果 を示し、規制の根拠はない。業界では自主規制で排ガスを減らしている。環境対応型エンジンが出現したからといって、従来型2サイクルエンジンを起源を設けて排除するのは反対だ。