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■琵琶湖のレジャー規制 水上バイク・外来魚対策は 守れるか環境・自然  問われる知事力1七夕選に託す願い  (2002/6/27 朝日新聞滋賀版朝刊)

琵琶湖北岸の西浅井町菅浦で今、プールを造る話が持ち上がっている。湖岸の一角をブイで囲み、子ども用の天然プールにしていたが、水上バイクがブイの周囲を蛇行し、危険だと昨年から中止したためだ。住民は「目の前の湖でなぜ泳げないのか」とつぶやく。

近くの国民宿舎「つづらお荘」支配人の大橋延行さん(37)は、6年前の夏の出来事が忘れられない。

水上バイクで遊んでいた30代の男性が行方不明になった。地区の消防団員が船で捜索を始めたが、その周りを水上バイクが走り回った。捜索を見守る妻のそばで、焼き肉を始める者もいた。事情を説明してやめるように言ったが、応じなかった。大橋さんは今も、水上バイク利用者の宿泊を断っている。

県は今月18日、専門家らでつくる懇談会の提言をもとに、水上バイクなどを規制する条例要綱案を発表た。騒音防止を目的に航行禁止区域を設定し、未燃焼のガソリンを輩出するエンジンを搭載した水上バイクや船舶の禁止を盛り込んだ。しかし、禁止されるのは06年4月からで、さらに5年間の延長期間もある。懇談会の委員の1人は「抜け穴だらけ。こんな条例ならつくらない方がいい」と話す。

この要綱案は、琵琶湖の生態系に悪影響を及ぼすとして、釣った外来魚のブラックバスなどを戻すこと(リリース)も禁じた。県が25日、大津市内で開いた説明会で、バス釣りの貸し船業者らでつくる県フィッシングボート協同組間の寺田京二代表理事(64)は質問した。「エンジンには猶予期間があり、リリース禁止にはなぜないのか」。県の答えは、業界への配慮から、というものだった。バス釣りのプロの村井一夫さん(31)=安土町=も「リリースはバス釣りの基本。要綱案は釣り禁止と同じだ」と反発する。村井さんは、在来種のアユなどに対するバスの食害は認めるが、「行政は、在来種が減った原因をバスに押しつけている」と主張する。ヨシやヤナギの水辺をコンクリートで固め、河川改修などで環境破壊を進めたのは誰か。行政からの反省の言葉は聞かれないという。

一方、バス追放に取り組む守山市の漁師戸田直弘さん(40)は「琵琶湖でしてはならないことをやっと決めてくれた」と県の要綱案を評価する。

県は、この規制条例案を9月県議会に提出し、来年4月の施行を目指す。

知事選は七夕の7月7日に投開票される。県民が一票に託す願いは何か。新しい知事の決断や指導力が問われる県政の課題を探り、主な候補者2名の考えを聞いた。

主な候補者の主張(届出順)

被害の影響を分析し規制に反映 谷本 善弘さん

ニゴロブナ、ホンモロコなど琵琶湖の固有種を守るため、可能な限り外来種の捕獲を進め、湖辺を中心とした水質回復を図るべきだ。外来魚対策への理解を拡げるには法的な規制でなく、琵琶湖を守る世論の形成が重要。水上バイクは、その輩出物の有害性、騒音、漁業被害などが懸念されている。これらの影響の科学的分析を早期に徹底し。実行ある規制をかけるべきだ。

指導啓発などで実効性を確保 国松 善次さん

琵琶湖の環境保全では、かねて水質の保全や自然的環境の保全などを進めているが、今回の条例案はレジャー活動の面 からこの取り組みを更に進めようとするのもだ。条例案は県の姿勢を明確に示し、従来の水質保全策や外来魚対策などと合わせることで、環境保全に寄与できるし、関係機関・団体との連携やレジャー利用監視員による指導啓発などで実効性を確保できると考えている。